1.あなたがイメージする「工務店」とは?
「工務店」と聞いて、どんな姿を思い浮かべますか?
・昔ながらの大工さん
・リフォーム中心の地元の会社
・ビルも住宅も何でも建てる建設会社
・小さな修繕をしてくれる地域の業者さん
実はどれも“間違いではありません”。
というのも、日本には 約16万社の建築工事業者が存在しその中に「工務店」「建設会社」「大工」などの呼び名が混在しています。
規模は、一人親方から数百人規模の総合建設会社まで幅広く、事業内容も住宅専門から公共工事中心まで会社ごとに全く異なるため、「工務店」という言葉でひとくくりにするのは実際には難しいのです。
では「住宅を建てる工務店」はどうか?
注文住宅を手がける工務店に限っても、やはり振れ幅は大きいのが現実です。
・住宅性能・施工管理が大手並みの会社
・地域密着で一棟一棟を丁寧につくる職人系の会社
・建築家と組んでデザイン性を高めている会社
・企画住宅中心でコスパを重視する会社
特に2020年代は、省エネ基準義務化・4号特例の縮小・建材高騰・職人不足などの環境変化が続き、工務店の“実力差”はより明確になりました。
そのため今は、「安いから工務店」ではなく、「違いが見えるから工務店」の時代に移っています。
工務店に“社長の価値観が強く出る”のは今も同じ
工務店の多くは中小企業です。
だからこそ、社長の哲学、建築経験、住宅の考え方 が家づくりに色濃く反映されます。
・性能を徹底追求する社長
・デザインに強いこだわりを持つ社長
・地域の気候風土に合わせた家づくりを重視する社長
・大工出身で「現場第一主義」を貫く社長
この“個性”はハウスメーカーではまず見られない特徴であり、工務店選びの最大のポイントでもあります。
「工務店」はひとくくりにできない。でも、だからこそ選べる。
業態も規模も設計力も、会社ごとにまったく異なるため、“工務店とはこういう会社だ”とひとつのイメージにまとめることは難しいといえます。
しかし裏を返せば、一社一社を正しく見極められれば、『希望に合う理想のパートナーを見つけられる可能性が最も高いのが工務店』とも言えます。